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【解雇の効力】
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効となります。
これは、「使用者の解雇権の行使も、それが客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当として、是認されない場合には、権利の濫用として無効になると解するのが相当である。」(昭和50年4月25日判決 最高裁第二小法廷 昭和43年(オ)第499号 日本食塩製造事件)と最高裁判所において判示され、その後の判例においても踏襲され、解雇に関する一般的なルールとして確立されている「解雇権濫用法理」を明確にしたものです。
なお、整理解雇をする場合には、
@ 人員削減の必要性(特定の事業部門の閉鎖の必要性)
A 人員削減の手段として整理解雇を選択することの必要性(解雇回避のために配置転換等をする余地がないこと)
B 解雇対象の選定の妥当性(選定基準が客観的、合理的であること)
C 解雇手続きの妥当性(労使協議等を実施していること)
が、必要であるとされています(東京高裁 昭和51年(ネ) 第1028号 昭和54年10月29日判決等)
【解雇の禁止】
@ 業務上の傷病による休業期間及びその後30日間の解雇(労働基準法第19条)
A 産前産後の休業期間及びその後30日間の解雇(労働基準法第19条)
B 国籍、信条、社会的身分を理由とする解雇(労働基準法3条)
C 労働者が労働基準監督署長に対して申告をしたことを理由とする解雇(労働基準法第104条)
D 労働組合の組合員であること、労働組合の正当な行為をしたこと等を理由とする解雇(労働組合法第7条)
E 女性であること、あるいは、女性が婚姻、妊娠、出産したこと、産前産後の休業をしたことを理由とする解雇(男女雇用機会均等法第8条)
F 育児休業の申し出をしたこと、又は育児休業をしたことを理由とする解雇(育児・介護休業法第10条)
G 介護休業の申出をしたこと、又は介護休業をしたことを理由とする解雇(育児・介護休業法第16条)
【解雇の手続】
@ やむを得ず解雇を行う場合には、解雇しようとする労働者に対して、
イ 少なくとも30日前に解雇予告
ロ 予告を行わない場合には平均賃金の30日分以上の解雇予告手当を支払をしなければなりません。(労働基準法第20条)
(a)解雇予告等が除外される手続
(1)天災事変その他やむを得ない事由で事業の継続が不可能となり、所轄の労働基準 監督所長の認定を受けたとき。
(2)労働者の責めに帰すべき事由によって解雇するときで、所轄の労働基準監督所長の認定を受けたとき。
例)横領、傷害事件、2週間以上の無断欠勤など
(b)もともと解雇予告等が除外されている場合
(1)日々雇い入れられる者…(1ヶ月)
(2)2ヶ月以内の期間を定めて使用される者…(各々契約期間)
(3)季節的業務に4ヶ月以内の期間を定めて使用される者…(各々の契約期間)
(4)試みの試用期間中の者…(14日)
※ただし()内の期間を超えて引き続き使用されている場合には、解雇予告または解雇予告手当の支払が必要となります。
A どのような場合に解雇するかなど解雇に関することは、労働条件の重要な事項です。
このため、解雇・退職・定年制等に関する事項については、就業規則に定めておかなければなりません。また、就業規則は労働者に周知しなければなりません。(労働基準法第89及び第106条)
B 事業主は労働者の離職の翌日から起算して10日以内に、公共職業安定所長に雇用保険被保険者資格喪失届を提出し、離職票の交付を受け、それを、労働者に渡さなければなりません。(雇用保険法施行規則第7条及び17条)
C 30人以上の離職者が生ずる場合には、公共職業安定所に大量雇用変動の届出をしなければなりません。
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